2018年08月
ブロック塀の安全基準 6回目です。
前回までご説明してきましたが、施工者でないと「なんのこっちゃ?」と言う事に
なりかねないのでまだまだ施工、構造についてのご説明はあるのですが今日は目視で発見できる危ないブロック塀の見分け方をご説明したいと思います。
塀が傾いていたり、手で押すとグラツキがあるものは、少しの揺れで塀が倒れる危険性があります。手で押して調べるときは周囲に注意してください。
◎ひび割れは、その部分から雨水が入り 中にある鉄筋をさびさせ、長い間には鉄筋がなくなってしまいます。少しの揺れで塀が倒れる危険性があります。
◎ブロックの厚さが10cmの場合は塀の高さは2.0m以下、15cmの場合で2.2m以下です。高い塀は強い地震の揺れで倒れ易くなります。
◎高さが1.2mを超える塀では控壁が必要です。その間隔は3.4m以下で、この間隔が広すぎたり、控壁がない場合は、強い地震の揺れで倒れ易くなります。
◎配筋用のエグレのない透かしブロックは必要な鉄筋が入りません。したがって、鉄筋の入っていないこのような塀は強い地震の揺れで倒れ易くなります。
控え壁
控え壁(控柱)は、塀が風や地震で倒れないようにするものです。塀高さが1.2mを超えるときは、長さ3.4m以内ごとに基礎と塀と一緒につくってください。
これはよく見かけている方の地域は安全な塀が多いと言う事になります。
想像つかない、見たことない! と言う地域の方は危険なブロック塀が多いと言う事です。
控え壁とは横に積んであるブロック塀に対して、縦に定期的なスパンで積んである壁になります。
一見邪魔そうに見える壁なのですが非常に重要な役割をしています。
長さ3.4Mいないと言う事はブロック1本が40cmになりますのでブロック8本ごとに一カ所の控え壁が
あれば正解の壁になります。
スケールなんて普段持ち歩かないものなので目で見てわかる判断方法です。
それと赤字で書いてあるところが更に重要なポイントになります。
「あらっ うちの壁は控え壁が無いわ! じゃあブロック屋さんに頼まなくちゃ!」
こんなケースもあるかと思います。
依頼されたブロック屋さんも知識が無いと「わかりました!」
と、作ってくれると思います。
ところがここに落とし穴が潜んでいます。
1.2Mを越してある壁なので8本毎に控え壁を作りました。
見た目は合格です。
何がダメかと言うと基礎と塀と一緒に作ってください
後付けではダメなんです。
基礎は塀の基礎と一体化させることが重要なんです。
基礎が別物ですと万が一地震等で揺れている時に別々の動きが生じてしまうのです。
ブロック同士が衝突して逆に倒壊しやすい状態になってしまうんです。
なので全部を積み替えるのは予算的にも大変かと思いますのでそうした場合は余分な高さはカット。
そして必要な高さまでの壁はアルミ製のフェンスなどで高さを確保するのが一番安心で予算も押さえられる
方法になります。
最後になりますが、これから計画している方、残念ですが是正が必要な方は塀に限らず専門店、もしくは有資格者の居るお店に依頼する事が大事になります。
安かろう悪かろうと言う事にならないようにしてくださいね!!